子どもをグローバル人材に育てたい。そんな願いを持つ親が増えています。
セブに1年、そして今はマレーシアにいる私もそのひとりです。
そんな中、最近ブームになりつつある教育移住ですが、いつ頃の時期に移住するのばベストなのか?
移住をサポートしている私たちのお客様をみていて、事実だけで言うとと、4歳から、または小学校3年からスタートするお客様が多く、事実、私もこの時期が良いと思っている親のひとりです。
一方で、中学生になってから渡航するご家庭がいないわけではありません。それがダメかというとそういう訳ではありませんが、その場合に知っておいて欲しいリスクもあります。
このページでは、タイミング別に、教育移住についてのメリットや、リスクについて、言語学の研究と実体験をもとに解説していければと思います。
子供の年齢が若い時期に移住するメリット
例えば4歳という年齢は、言語習得において非常に柔軟な時期です。この年齢では、子どもが新しい言語を素直に吸収する能力が高く、日常的に英語やマレー語や中国語などの言語に触れることで、言語の壁を感じにくくなります。特に音を取りやすいため、とりわけリスニングが強い子になることでしょう。
また現地の子供たちにとけ込めるか?という視点においても4歳程度だと、まだ国や民族という概念がなく、素直に入って行ける年齢かと言えると思います。
また、この時期はまだアカデミックな内容をそこまで重要視しないでも良い時期でもあるため、様々なチャレンジが可能ですよね。
マレーシアには幼児教育のシステムも充実しており、社会性や協調性を育む環境も整っていますし、言語の面でも選択肢が豊富にあります。この時期から移住を始めることで、グローバルな感覚を自然に身につけることができるでしょう。
例えば、我が家では中国語も習えるスクールに入れています。とにかく発音がきれいです
4歳から移住する際のリスク
一方で、4歳で移住する場合、日本語の発達という面で遅れをとる可能性があるという不安もあるかもしれません。特に日本の小学校に戻った場合、言語や文化の違いに戸惑うことがあるかもしれません。そのため、家庭でのサポートや、日本語力を維持するための努力が必要になります。
また、忘れるのも早いのがこの時期です。体験的に学んだ言語は、理論的に学んだ場合と比較して忘れるのもあっと言う間です。
うちの長男はインターナショナルスクール歴が長いので、日本語の接続詞がうまく使えなかったりします。会話をする上では問題はないですが、エッセイなどを書く上ではハンデになりそうです(焦)
小学生から移住するメリット
小学生からの移住は、特に3年生ぐらいから子供は理論的な学習能力がみについてきます。
この時期に学んだことは記憶にも定着しやすく、英語力を総合的につけるという意味で最も成果を出しやすい時期だと言えると思います。
また、マレーシアのインターナショナルスクールは他民族なので、英語力の向上だけでなく、国際的な視野を持つ友達と共に成長できる点が魅力です。
小学生のうちから移住することで、(まだ)移住後の適応もしやすく、学校生活の中で英語に触れる機会も豊富になります。
小学生から移住するリスク
一方、日本に戻ることを考えた場合、小学生の段階での移住は日本の学力カリキュラムに合わせた教育が少し難しくなる可能性があります。
特に、算数や国語など、国内の教育と海外の教育の内容や進度に差が出ることがあります。そのため、帰国後に日本の学校でスムーズに適応するためには、帰国後の学習サポートや補習が必須です。
特に漢字の学習は家でフォローアップしないと、のちのち日本の教育に戻るのが難しくなると思います。日本の小学校では毎日、漢字を使いますからね。それで子供たちは定着していくんだなぁと実感します
中学生以上になってから移住するメリット
中学生以上になってから移住を考える場合、すでにある程度の学力が身についているため、現地では学習面での遅れを感じることは少ないかもしれません。むしろ日本の教育はレベルが高く、クラスでは相当優秀な子になれることでしょう。
また、マレーシアのインターナショナルスクールは、グローバルな進学先を視野に入れた教育が行われており、将来的に海外の大学などに進学したいと考えている方には有利に働くことが多いでしょう。
中学生以上になってから移住するリスク
中学生以上での移住の場合、日本の中学校の学習内容についていけるかという点がかなりに懸念材料となります。
繰り返しますが、日本の教育の質は高いです。普通に現地の学校の中で学ぶことだけでは「確実に遅れます」 故に、帰国後に日本の中学校や高校に戻る事を考える場合、学力面でのギャップを埋めるための支援が重要です。
無論、帰国してから、英語という科目においては強くなるかと思いますが、何かを取れば何かを犠牲にするという意識が必要です。日本の進学制度や受験システムに対応するための準備が別途必要になることを覚悟しましょう。
また、思春期に差し掛かる年齢では、現地の友達との文化的な違いや、言語面での障壁が大きく感じられることもあります。心理的な適応力が求められるため、子ども自身がどれだけ柔軟に新しい環境に適応できるかがポイントになりそうです。
結論として、中学生以上になってからの移住をする場合、長い期間しない。もしくは海外の大学に進学することを前提として、計画することが必要です。
まとめ
アカデミックな面を考えた時、年齢が上がれば上がるほどA-LevelやIGCSEといった資格にどれだけついていけるか、それ相応の英語力と学力が必要になります。
一番良くないのは、中途半端です。
・英語力を身につけるというだけで日本の教育に戻る予定なのか?
・海外の大学に進学することを前提とするのか?
親がどちらの方向で行くかを覚悟をもって決める必要があることを実感する今日この頃です。
ちなみに英語を話せる子にしたいだけならば、それも臨界期と言われる時期。体験的学習能力と理論的な学習能力のある時期に1-2年間移住するのが個人的なお勧めです。