事業統括マネージャー:近藤英恵の想い

こんにちは、ママ・赤ちゃん留学プログラムのマネージャーをしております近藤英恵(こんどう はなえ)です。

私は2人の子供と一緒にアメリカ親子ホームステイ、セブ親子留学を経て、フィリピンに4年間教育移住をした経験があります。

私の息子は不同視弱視という障害がありました。生まれつき片目が見えていなかったのです。あまり知られていませんが、日本人の子供100人に2~3人が弱視を発症します。それが自分の子供ではないという保証はありません。

我が子が逆境にくじけそうになった時、どうやって子供を守りますか。

子育てのゴールは子供自身の「生きる力」を育むこと

親バカ心に将来有望だと思っていた息子に目の障害があるという事実。右目が見えるため普通の生活をしていたので、3歳児検診で弱視がわかった時は衝撃でした。

医師からは「重度の弱視です。成長とともに眼の調整力が落ちて行くため、お子様は将来に渡って勉学等は困難でしょう。当院では治療の施しようがありません。」と言われ、数院のセカンドオピニオンを経て、東京大学病院の弱視専門外来へ行くことになりました。

我が子が障害児と言われて、初めてわかったことがあります。私はそれまで障害者に対して偏見は持っていないと自負していましたが、結局偏見の塊だったんです。

自分や我が子には起こるはずのないこと、つまり、障害者と健常者はそれぞれ別の世界の人間だと思い込んでいただけだったんだと、その衝撃の中で気づきました。

息子は3歳から分厚いメガネにアイパッチを装着し、見える右目を強制的に遮へいして盲目のトレーニングを開始しました。

ハンディキャップのない子はいません。障害って、顔・体型・性格・才能等、みんなそれぞれに個性があるのと同じことなんだと、私は息子から学びました。でも、個性だろうが何だろうが「出る杭は打たれる」のが日本文化です。

日本では少数派は排除される傾向があります。3歳からビン底メガネに視力トレーニング用のアイパッチをしていた息子は、公園で仲間はずれにされることも多く、何度も親子で泣きました。

幼稚園でメガネを折られて帰ってきたこともあります。それでも負けずにメガネとアイパッチを続けた息子は、3年間の東大病院への通院、毎日14時間の視力矯正トレーニングの結果、奇跡の回復を果たしました。なんと小学校に入学する頃には、読書なども問題なく出来るようになったのです。

医師に一生治らないと言われた当時は希望を失いかけましたが、諦めなくて本当に良かったです。

自分の分身とも言えるような大切な大切な我が子。イジメなどの理不尽な問題からは、何があっても守ってあげたいです。でも現実には、乳幼児の頃は24時間一緒にいることができても、幼稚園、小・中学校、高校、大学と成長していく中で、親の見えないところで起こり得る問題は増えていきます。

つまり、子供に降りかかる災難から親が何もかも守ることなんて不可能です。それでは、どうしたら子供を守れるのでしょうか。私がたどり着いた答えは、子供自身の「生きる力」、すなわち「困難に打ち勝つ精神力」「あらゆる変化に適応出来る柔軟性、思考力、判断力」を磨くことです。

ゴールのない育児と言われていますが、突き詰めれば、それが育児のゴールではないかと思うのです。私が親子留学に行くことを決断した理由のひとつは、今後必須となる英語力はもちろん、精神力や適応力を磨き、子供自身の生きる力を育みたいと思ったからです。

2015年、オックスフォード大学のフレイ博士と野村総合研究所の共同研究により、今後10~20年後には国内労働人口の49%に当たる職業が人工知能やロボットに代替される可能性が高いと発表されました。

世界が大きな変化を迎える今、進化論を唱えたダーウィンの言葉が私の子育ての道しるべです。

生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。
– チャールズ ダーウィン –

親子留学をすると子どもの選択肢が日本から世界に変わる。

  
留学のメリットって何でしょうか。

留学って、言語の学習だけじゃなく、異国の様々な価値観も学べて、あらゆる環境に適応する柔軟性や思考力も磨ける最高の経験だと思うんです。

日本を出たことがない人にとっては、日本のあらゆるモノ・コトがスタンダードです。

それはつまり、日本の世界トップレベルの利便性(商品・サービスの品質、時間の正確さなど)が当たり前であり、その完璧さが常識であり、単一言語・単一民族であるがゆえに「みんなの常識」を外れてはいけないという価値観になってしまいがちです。

例えば、公衆トイレにトイレットペーパーが付いているのは当たり前で、紙がないと怒る人がいたり。電車が1分遅延しただけで謝罪の構内アナウンスが流れ、それにさえ文句を言う人がいたり。公共の場で幼い子供が騒ぐと苦情をもらうと共に「しつけが出来ていない親」という烙印を押されたりします。

日本の外に出てみると、決してそれらは当たり前ではなく、「日本の常識なんてちっぽけな井戸の中の価値観」だということがわかります。 私自身、フィリピンに移住して、「雨風しのげる家があって、3食ご飯が食べられるっていうだけで、なんて幸せなことなんだぁ~!」と痛感しました。

それと同時に、あらゆることに感謝の気持ちが溢れてきました。世界にはいろいろな価値観があるということがわかり、様々な視点で物事を見れるようになると、視野がグッと広がります。幼少期から親子留学を通して視野を広げることは、子供の将来的な可能性を広げることにも繋がるのです。

挫折のない人生なんてありません。それでも、日本では毎年約3万人が自殺しています。日本の若い世代、15歳~34歳の死因のトップは男女ともに自殺なんです。

「いじめにあった」「大学受験に失敗した」「就活に失敗した」「過労で人生に絶望した」それらの理由は当事者からしたら死ぬほど辛いことなのだと思います。

でも、もし私からひと言いえるなら「死ぬ前に一度でいいからフィリピンを訪れて、今の自分が当たり前だと思っている小さな幸せに気づいて」って伝えたい。

WHOによる世界の自殺率ランキング(2015年度)では日本は18位、フィリピンは150位です。

フィリピンでは、毎日の食べものも着るものも寝る所もままならない貧しい人達がたくさんいます。親は仕事がなく学校さえ行けない幼い子供達が、一生懸命サイドカー付きの自転車をこいで日銭を稼いでいます。それでも、陽気で明るく人生を楽しんでる人達ばかりです。

幼少期から親子留学を通し、こういった発展途上国の現実を直視する経験を持つということは、多少のことではへこたれない精神力を培うことにも繋がります。

もし留学経験がなく、日本スタンダードな世界観しかないと、頭の中の地図が日本地図でしかありません。

そのため、日本地図のみの世界観でいる場合、将来の進学先や就職先は、疑う余地なく日本国内のイメージしか湧かず、日本国内で見たり聞いたり触れたりした領域を突破するのは難しいです。

それに対して、幼少期から海外経験を通してグローバルな視野を持つことができれば、将来の進む道を模索する時、頭の中に世界地図を描きながら選択していくことができると思うのです。

無意識のうちに、「世界にはまだまだ知らない国や文化がたくさんある」「世界中どこでも学ぶことはできるし、どこにだって住める」「未知の領域だって挑戦することができる」というグローバルな思考が出来るようになるのは、子供の成長過程において大きな強みになります。

例えば、東大を目指すのではなくスタンフォード大学を目指すとか、ITのフィールドで活躍したいなら東京ではなくシリコンバレーで就活するとか、違和感なくそういった発想、挑戦ができるようになります。

親子留学を通して幅広い価値観を身につけた子供は、「失敗を恐れて挑戦できない」「多数派の空気を読んで遠慮する」というような典型的な日本人的思考に捉われず、失敗を恐れず何事にも果敢に挑戦するスピリットも育むことができると信じています。

全ての児童がそれぞれの個性を表彰される、フィリピンの小学校

私のフェイスブックの投稿から引用します。

~2016年03月19日 息子、娘の小学校の終業式~

フィリピンのこの小学校では、成績優秀者だけではなく全ての児童がそれぞれの個性を表彰されます。

日本だったら「出る杭」になりそうなわんぱく坊主が Most Adventurous Award(最も冒険家で賞)を受賞したり授業中、全然じっとしていない子が Most Active Award(最も活発で賞)を受賞したり、寡黙で目立たず、普段は注目されない子が Most Calm Award(最も落ち着いてるで賞)を受賞したりします。

そういう「一人一人の個性が大事にされて、ちゃんと認められる文化」って良いなぁと思う。息子は Most Diligent(最も勤勉で賞), Writing Wizard(筆記の魔術師で賞), Most Hardworking(最も努力家で賞) 、娘は Most Compassionate(最も思いやり深いで賞), Most Persistent(最も粘り強いで賞), Thorough Thinker Award(熟考家で賞) を受賞しました。

そして、息子も娘も2人そろってAcademic Excellence Award(成績優秀賞)を受賞しました。心からおめでとう!英語力ゼロでフィリピンに親子留学で来てから4年間、本当によく頑張ったね。

11科目英語での授業+2科目タガログ語での授業。ほとんど全ての教科において、毎年トップの成績を収めることが出来たのは、最高のベビーシッターと子供達自身の毎日の努力の賜物。あなた達を誇らしく思います。

日本の育児環境の問題

4年間ほど親子留学でセブに移住して痛感したことがあります。人口ピラミッドが逆三角形▼の日本と正三角形▲のフィリピンでは、育児に対する人々の意識が全くもって違うということです。

日本って本当に子育てしづらい環境です。何が辛いって、子育ての全責任が母親に押し付けられること。さらには母親たるもの「母親」ってだけで完璧が求められます。

母親なんだから子供には全愛情を注ぐのが当たり前、母親なんだから飲み会も遊びも我慢して子供を第一優先にするのが当たり前、母親なんだから子供にきちんとしたしつけを教えるのが当たり前、という価値観です。

それらの神業が出来ていないと「母親のくせに」と断罪される国が日本です。

いやいや、聖母マリアじゃあるまいし。ママだって人間です。日本人は母親を神聖化しすぎなんです。普通の女の子が赤ちゃんを出産した途端にパーフェクトウーマンに変身できるわけがない。

出産してから睡眠もままならず、自分の時間どころかトイレにゆっくり入る時間さえない24時間365日休みなしの母親業です。

子供がグチャグチャに汚したテーブルを片付けながら、冷めきったご飯を口にかきこむのではなく、たまには美味しいご飯を温かいうちにゆっくり食べたいです。

でも日本だと、母親が病気や仕事等の特別の理由もなく赤ちゃんを誰かに預けて自分の時間を楽しむことは「悪」なんです。なぜなら、「母親たるもの、自分よりも何よりも子供を第一優先にするべき」だからです。

父親は週末に少し育児に関わるだけで、育児を手伝う良いパパで、イクメンなんて言われたりします。「手伝う」ってまるで第3者みたいな響きだけど、父親だって母親と同じ責任を負う当事者ですから、ってツッコミ入れたくなりませんか。

逆に、母親が育児そっちのけで仕事に没頭したり、「仕事の付き合い」と称して連日深夜までお酒を飲んだり、子供のしつけにまるで無関心で放置をしていたらどうでしょう。

まるで犯罪者を見るような白い目で見られます。でも、父親が同じことをしても全く問題ないのは、日本では子育ての全責任が母親にある、というクソ常識があるからです。

そんでもって子供が問題を犯すと、真っ先に母親が断罪されるんです。何でもかんでも完璧主義の日本では、間違いが許されない空気があります。もちろん完璧なサービスを受ける分には最高なのですが、逆にいうと自分もあらゆることで完璧を求められることになります。

それが子育てになると、とにかく苦しいです。なぜなら完璧な育児なんてありえないからです。セブに4年間ほど親子留学で移住をして、他の誰でもない私自身が、そんな日本式の思考に支配されていたということに気づきました。

フィリピン人は他人の間違いや失敗に寛容です。もちろんインフラサービス等について言えば不便な点は多々ありますが、逆にそのゆるさが楽な時もあります。

私の場合、自分に甘く他人にも甘いフィリピン人を参考にしてみたら、育児がめっきり楽になりました。

また、セブを含めフィリピンでは「みんなで子供を育てる」という意識が強いです。子供が多く、親戚一同の大家族で住んでいる人が多いので、お互いに協力しあって家事や育児の責任も共有するのが当たり前なのです。

しかも、フィリピン人はみんな子供が大好き。親戚どころか、近所に住んでる人や街で偶然出会った人など、赤の他人がまるで自分のことのように積極的に手を差し伸べて育児に協力してくれます。

日本では子連れの外出はとっても大変ですが、セブではむしろ子連れの方が外出しやすく感じるほどです。電車に乗るなり「子連れは迷惑だから降りろ」と初対面のおじさんから怒鳴られるという日本の子連れ地獄を味わってきた私にとって、セブはまさに子連れ天国でした。

不完全な自分も、まだ未熟な我が子も、さらには完璧ではない自分の育児も、社会から肯定されているような安心感があります。

日本では、旦那は仕事が多忙でほぼ単身赴任状態、実家も近くないという環境の中、毎日24時間1人で育児をしてきました。孤独育児でノイローゼになりそうだった私にとって、フィリピン人の優しさは、心の中の氷のような古い常識を全て溶かしてしまうくらい温かく、嬉しかったです。

ママ・赤ちゃん留学が社会を変える

私は、日本の子育てしづい社会を変えていきたいです。でも、社会とか国を変えるのは途方もなく時間がかかります。それならば、そこに全ての時間を捧げるよりも、いま子育て中で大変な状況のママの負担を軽くして、親子で一緒に素晴らしい感動体験や思いきり自分磨きができる方法や手段を提案したいです。

そんな想いから、ママ・赤ちゃん留学という事業の立ち上げに参加しました。もしよろしければ、創設者でもあり1児の父親でもある大塚庸平さんの、事業にかける想いを読んでみてください。

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